2010年1月21日木曜日

黄砂による環境被害

正月明けの1月5日のことだが、いつものように車へ乗るとき、ガラスが曇っているのに気がついた。ウォッシャーでガラスを洗ってみると、いつもより粗い砂がガラスにくっついていた。なんとも迷惑だ。車全体が汚れて困る。

黄砂は中国大陸内部の黄河流域にある砂漠地帯から細かい砂が舞って、日本にやってくる。
単純に見ると、砂漠化による環境破壊といっていいだろう。(日本はここに対して支援をしている。私としては誇りに思う。日本だけでなく、現地の人にも喜ばれることをしてくれるのはとても嬉しい。)

ところが、問題は黄砂だけではない。
黄砂は途中、中国の工業地帯も途中で通ってくる。ということは、工業地帯で発生している工場等の粉じんや車の排気ガスも砂にくっついて日本にやってくる訳だ。その粉じんが有害物質であれば、なおのこと怖い。
去年あたりに、黄砂についてドキュメンタリーがあった。大粒の黄砂の砂は日本海の途中で落ちてしまうが、細かな砂が日本にやってくる。
これの意味するところは、有害物質を含んだ細かな粒子が、日本で広く蔓延することだ。このことによって喘息などの疾患が増えることを意味する。環境問題による人体への被害が既に起こっていても不思議ではない。

対処方法は、根本的には黄砂の砂自体を減らすことが有効かもしれないが、砂漠は長い年月をかけないと消えないし、それだけでは解決しないだろう。
もうひとつは、排ガスなどの公害規制を中国当局が始めることだ。これは、昔日本もたどった道であり、避けて通れない。中国の空は環境汚染で曇り、青い空を見ることは難しいと聞く。工業廃水の混じった水で畑の野菜を作ることもありえるだろう。もしかすると、水俣病みたいな公害病が発生しているかもしれない。

COP-15では中国はある程度の環境対策を示している。企業寄りの意見ばかりではなく、企業で働く人や周囲で暮らす人のためにも、環境対策への取り組みを強化し、中国の人にとっても安心して暮らせる環境が整ってくれることを祈る。

そして、黄砂も日本にやってこない日が来ることも、私は祈っている。

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