2010年3月21日日曜日

東京都青少年健全育成条例の改正は継続審議(6月にまた危機)

しばらく、東京都青少年健全育成条例のことをしていた。本当に疲れた。
小説を書きたいのに、補償されるべき権利を守るために、労力を使わなければならないのに憤りを感じる。もっとも、表現の自由を勝ち取るために、過去の人々がどれだけ苦労したのか、とても実感できたのは、ある意味有意義とも言えるが。それにしてもひどい。

今回の条例は、憲法の保障する表現の自由を、著しく侵す内容である。
表向きは児童ポルノという名目だが、実態はそれをオブラートとして「思想・良心を侵すもの」であり、「公権力(警察と同じ組織)で表現の自由を制限するもの」であって、日本国憲法第十九条・第二十一条を侵すもので検閲行為にあたる。

口約束で「大丈夫、多くは規制しない」と言っても、「条例」が曖昧に定義されている以上、規制の範囲はいくらでも拡大解釈が「可能」である。特定の人にとって不都合があれば、これを取り締まれる条例が今回の条例だ。
そして、この条例は国でも成立させようとしている。取り組んでいるのは内閣府のチームである。これは、3月16日の参議院文部科学委員会で、谷岡郁子議員に答える形で明言している。

谷岡郁子議員 児童ポルノ法や条例での漫画やアニメ規制の危険性を問う
http://www.youtube.com/watch?v=fxpdc9orHi4

この条例の対象は、漫画・アニメ・ゲームだけではない。小説・音楽・インターネット・テレビ放送・映画…あらゆる創作物が対象だ。文字、および、図さえあれば、規制対象になる。これは、青少年健全育成条例の第二条二項の「図書」の扱いで明記されている。

私は、性に関することも小説で取り上げようと思っている。
この条例が成立すれば、私は小説を作る際に、規制を覚悟しなければならない。
東京都は、創作行為は自由と言っているが、流通・販売・閲覧に規制がかけられる以上、もはや自由ではないのである。
こんなことは、治安維持法がある時代の教科書の黒塗りや摘発を想像してしまうのは、私だけだろうか。

東京都青少年健全育成条例改正問題のまとめサイト
http://mitb.bufsiz.jp/

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