2009年12月26日土曜日

夜行列車がなくなる…

来年2月のダイヤ改正で、上野-金沢間を結ぶ寝台特急北陸と急行能登が廃止される。
これで、毎日運転される、客車式ブルートレインは下記のみとなる。
・日本海(大阪-青森、24系25型)
・あけぼの(上野-青森、24系25型)
・北斗星(上野-札幌、24系25型)

北斗星は豪華な寝台が多く個室中心なので、気持ち的に微妙だが、伝統の24系25型客車を使用し、開放式2段式B寝台も連結しているので、こちらに該当すると思う。

一方で、定期ではないブルートレイン、厳密にはブルートレインではない寝台列車として、下記のものがある。
・トワイライトエクスプレス(大阪-札幌、不定期寝台特急、24系25型客車)
・カシオペア(上野-札幌、不定期寝台特急、E26系客車)
・はまなす(青森-札幌、客車寝台急行、14系・24系25型客車)
・きたぐに(大阪-新潟、電車寝台急行、583系電車)
・サンライズ出雲(出雲市-東京、電車寝台特急、285系電車)
・サンライズ瀬戸(高松-東京、電車寝台特急、285系電車)

寝台のないものとして、下記のものもある。
・ドリームにちりん(博多-南宮崎・宮崎空港、電車特急、783系電車)
・ムーンライトえちご(新宿-新潟、臨時快速電車、485系電車)
・ムーンライトながら(東京-大垣、臨時快速電車、183系・189系電車)

北陸の廃止で、厳密な意味での14系寝台客車がなくなってしまう。(一部、はまなすで使用している)
かつて、途中で分割併合を行うブルートレイン(さくら、いなほ、出雲、紀伊など)で大いに役立った客車だった。スハネフ14の車両にはディーゼル発電機が搭載され、24系のように電源車が必要なことがなかった。昔、14系ブルートレインを見たことがあったが、車掌室のあるスハネフ14に発電機から大きな音を発しながらホームを出て行くのを懐かしく思う。


客車寝台は残れるのか…

東京からは、すでに機関車でひかれる客車寝台はなくなり、寝台電車のサンライズ出雲・瀬戸と不定期快速電車のムーンライトながらのみとなった。理由は、東京や大阪などの電車密度の多いところで、加減速性能が低い客車はとても邪魔になってしまう。
そして、寝台料金はとても高い。一番安いB寝台で5~6千円くらいである。ビジネスホテルで宿泊すると、安いところなら5~6千円で泊まれる。しかも、テレビや風呂・シャワー室付きがほとんどだ。もちろん、個室である。設備面で不利なのは明らかだ。新幹線か飛行機で移動し、ビジネスホテルで寝た方が安心する人の方が多いと思う。その意味で、設備的に遅れた客車寝台は淘汰されてなくなっていくと想像している。
その上、24系25型客車の製造年は1974年から1980年とすでに30年は過ぎている。以前出雲号を見たときも車体の塗装がはげ、いたるところにさびが見えていたことを思い出す。あれから数年経っているのを考えると、24系25型客車の老朽化は相当進んでいるはずだ。
加減速性能、車両の老朽化を考えると、14系・24系25型車両はすべて淘汰されてしかるべきだ。
あとは、夜間勤務に伴う労働条件の改善・人件費の問題等があるだろう。夜間勤務は通常の勤務と比べて人件費がふくらむ原因となると思われる。また、夜行列車が途中駅で停車すれば、駅の駅員の人件費・水道光熱費が上乗せされる。さらに、貨物列車の運行の妨げになる可能性もある。


新しい夜行列車の形

夜行列車の新しい形は、次の3つだと私は考える。
  • 新しく客車を新製し、豪華列車として運行する
    鉄道好きの私にとって嬉しいのは、この形だ。
    実際は難しいことだろうが、プレミアム列車専用の車両とし、ある程度の高速運転に対応できれば嬉しいと思う。
    たとえば、トワイライトエクスプレスのように、「列車に乗る」こと自体がプレミアムになれば、この形が一番嬉しい。
  • 電車化・気動車化する
    東京・大阪近郊路線の間を縫って客車列車を運行するのは、ダイヤを乱す原因になる。なら、ダイヤを乱さないよう、電車にするのも一つの手である。その例がサンライズ瀬戸・出雲である。東京発のブルートレインがすべて廃止された中、この寝台電車だけが残った。285系電車は最高時速は130kmであり、起動加速度も485系を超えている。
    気動車もキハ187系のような気動車であれば、起動加速度・最高時速もダイヤを乱すことはない。ただし、音の問題はあるだろう。
    ただし、これらを実現するのであれば、おそらく285系のような寝台電車ではなく、単なる夜行列車であり、座席で寝ることになるだろう。サービス低下は免れない。
  • 夜行列車から撤退
    今回のような北陸・能登の例である。
    代替手段として、新幹線を延伸したり、JR以外の飛行機・高速バスを利用してもらうことになる。


夜行列車の未来は暗い、しかし…

JRは民間企業である以上、まず利益を確保する必要がある。そのためには不採算部分に手を入れざるを得ない。
寝台電車は人件費の高い夜間に社員が働く必要がある上に、列車あたりに乗れる人も少ない。それに、昼間の長距離輸送手段として飛行機が普及し、ホテルの宿泊料金が安い今、夜行列車が増える可能性は少ないし、さらに減少するだろう。夜行列車の未来は暗い。

しかし、新幹線が開業し、在来線が第三セクターに移行しようとも、貨物輸送の線路は必要だ。線路が残れば、採算さえとれれば夜行列車を運行することは可能だ。
かつて、いままでの寝台列車より遥かにサービス設備を良くした20系寝台特急あさかぜが登場すると、皆が20系寝台を賞賛し、いつしかブルートレインと呼ばれて全盛期を迎えた。
そして、トワイライトエクスプレスは展望室があるなど豪華な設備で予約が難しいくらいの乗車率を誇るプレミアム列車である。
ならば、サービス設備の良い豪華で高級な列車を運行し、JR各社の枠を超えて本気で売り込みをかければ、日本に2~3本程度であれば生き残ってくれるのではないか。

2009年12月16日水曜日

英国で日本の車両を使った高速鉄道が本格運用開始

もう、数日前になるが、英国で走るClass395(通称Javelin)が本格的に運用を開始した。
開始に当たっては、ブラウン首相も姿を見せ、期待を寄せてくれた。
限定的な運用としては、2009年6月29日から開始していて、2009年12月13日の日曜日に本格的な運用が開始したのだ。この間に目立った故障等もなく、スムーズな運用を行っているため、地元の人に好意的に受け止められてくれている。
(どこのサイトか失念してしまったが)メンテナンスをする側にも、故障が少なくて助かるといったコメントがあった。
このような地元の利用者、メンテナンスをする人が喜んでくれるのを見ると、嬉しくなってしまう。


欧州高速鉄道進出への足がかりになってほしい

Class395は、タイトルにもあるとおり、日本のメーカー日立製作所が開発した車両である。線路の保守等は地元英国が引き続き行うが、車両のメンテナンス等は日立が行う。その意味では車両の海外進出において大きな意味を持っている。
2009年11月30日、日立製作所はフランスの高速鉄道車両の製造入札に参加する意思を表明した。
これには驚いてしまったが、日本国内での伸びが見込めないことや、近年の業績を考えると、よく表明してくれたと思っている。
もちろん、入札の参加表明なので決まったことではないし、地元のアルストム社やドイツのシーメンスは欧州での高速鉄道車両制作の実績があるため不利なのは事実だ。
だが、英国にて安全・正確で故障のない高速鉄道が運用されれば、参入のチャンスは大きくなる。
加えて、ドーバー海峡を挟めば、標準軌で線路は結ばれている。2009年2月12日、日立は英国内に新工場を建設し、地元から雇用すると発表している。このことから、甲種回送ができれば線路を使って、英国の工場から欧州全体に向けて列車を供給することが可能だ。(もちろん、海上輸送・トラック輸送も可能だろう)


日本の新幹線技術を世界に

台湾にはJR東海が中心になって、川崎重工業・日本車輌製造・日立製作所が車両を提供し、スラブ軌道を日本の土木会社が受けた。(欧州や韓国が請け負った部分があるが、券売機でスロットマシン状態になったり、土木の手抜き工事部分があったり、分岐機に不具合があったりと、日本以外が請け負った部分でいろいろとある)
中国では公式な発表がないが、JR東日本が中心になり、川崎重工業が合弁で制作した「CRH2」車両が大量に作られ、全土で使われている。(こちらは、設計速度以上のスピードで走らせて、問題になった)こちらは、近いうちに新しい設計の高速車両が日本から投入されるだろう。
ベトナムは、新幹線方式の採用が正式に決まっている。
アメリカ・ブラジルの案件も、手を抜かなければ日本も参入が狙えるだろう。

ただし、日本国内の鉄道事業も手を抜いて欲しくない。
日本国内を見れば、JR東海が2025年にリニア中央新幹線が開業予定である。車両は日本車輌が受け持つだろう。
その技術を元に、将来の高速鉄道技術に向けた準備を怠らないでほしい。航空機については海外メーカーが独占しているが、「高速鉄道については日本が一番だ」と世界の誰もが認めるようになってほしい。

2009年12月12日土曜日

Adobeダウンロードマネージャが動かなくなった

今日、ふとFirefoxでAdobe Flash Playerを最新に保とうと、Adobeサイトに行って、Adobe Flash Playerのダウンロードページに行った。
そこで、「getPlus+(R): Error , Installation is corrupt! (16253.202.285 - 73172312.80040154.FFFFFFFF.80040154」と表示された。どうも、ダウンロードマネージャに問題があるようだ。

原因は、eBook関連にあるらしい。

対処方法を調べると、二つの方法があることがわかった。

・Firefoxの「ツール」-「アドオン」を開き、「プラグイン」タブの「getPlusPlus for Adobe」と「Adobe DLM(powered by getplus(R))」を「無効化」する。これで、ダウンロードマネージャが表示されなくなるので、あとは手動でインストールする。
・eBook関連(KeyringPDFクライアント・ライブラリ等)をアンインストールし、「Adobe DLM(powered by getplus(R))」アドオンを削除。一度ブラウザを再起動する。再び「Adobe Flash Player」のダウンロードサイトに移動し、再度ダウンロードマネージャのアドオンをインストールすると、正常に動作する。

前者はeBookを使用しながら、Flash Playerも共存する方法。これは、Flash Playerのバージョンアップに気をつける必要があると思われる。(ブラウザ起動時におそらくFlash Playerのバージョンチェックをしないのではないかと思う)
後者はeBookを使用しない前提で、修復する方法。こちらが推奨されると思われる。

試していないが、もしかするとAdobe DLMを再インストールすると、うまくいくかもしれない。だけど、eBook関連でのトラブル回避を考えると、上記二つの方が無難のように思う。

2009年12月11日金曜日

ベトナム高速鉄道計画、日本の新幹線を採用

ベトナム高速鉄道計画で、正式に日本の新幹線を採用することが決まったとのこと

日経新聞
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20091211AT3F1100111122009.html

是非、高速なだけでなく、安全かつ正確な運行ができるよう、粛々と無理なく鉄道敷設してほしい。そして、ベトナムのみなさんに喜んで利用してもらえる鉄道になってほしい。

ベトナム高速鉄道計画(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/ベトナム高速鉄道計画